こんにちは! のだゆりと申します。今回は、銀座の子供服の名店、「ギンザのサヱグサ」での学びのレポートをお届けします。
今回2人が伺った「ギンザのサヱグサ」は、1869年(明治2年)創業、今年で145周年を迎える子供服の名店です。
【三枝社長にご対面。2人共、ちょっと緊張ぎみ…?】
三枝社長直々に、まずは、サヱグサがともに歴史を歩んで来た「銀座」という街について、教えて頂きました。
江戸時代の銀座は、その名の通り銀貨の鋳造地。当時の賑わいは劣っていましたが、明治時代にその風貌をがらりと変えることになりました。
明治政府の近代化政策のもと、文明開化の象徴的な街にと整備され、煉瓦造の建物とガス灯が並ぶ街へと発展を遂げました。それとともに輸入物の小売商が銀座で発展し、サヱグサもその一つとして創業。当時は輸入物を一緒くたに販売していましたが、時代とともにそれぞれの得意分野をもって発展を遂げ、サヱグサは子供服の店として、現在まで続いているということでした。
銀座とともに発展し、145年間の歩みを重ねて来たサヱグサ。このことについて、三枝社長はこのようにおっしゃっていました。
「銀座は、京都に比べると歴史が浅い街。そこで生き残っていくためには、京都のように、9割古いものを守り、1割新しいものを取り入れるという姿勢では無理。1割は古いものを大事にしつつも、9割は常に新しいものを入れていかなければならないんです。だから、皆水面上では涼しい顔をしているけれど、水面下では必死に足を動かしているんですよ。」
このお言葉は、特に2人の心に刺さったようです。昔からのお客様を大事にしつつも、常に新しい驚きを提供していくという姿勢は、サヱグサの「おもてなし」の一つであると、高校生2人は感じ取ることができたようです。
大事なところは残しつつ、新しいものを常に取り入れる。この姿勢は、洋服そのものにも表れていました。
サヱグサの洋服は、丸襟に広がりのあるスカートなど、コンサバティブ(保守的)なテイストのものが多いですが、柄や素材には今年らしさを取り入れているとのこと。「サヱグサらしさ」を求めてくださるお客様の為、昔からのテイストは大事にしつつ、時代に合ったスタイルに仕上げていくのが「サヱグサ流」なのだと学びました。
【サヱグサの子供服に「かわいい!」と2人。】
さらに、サヱグサの子供服は、決して「子どもが喜ぶデザイン」ではないと教えていただきました。それは、「親に子どもの服を選んでほしい」という想いがあるからだということです。子どもは、好きなキャラクターや、ピンクや青など分かりやすい色を選ぼうとしますが、それはまだファッションの感覚が完成しきっていないからで、中高生になれば自然と自分に合った服を選べるようになります。その時に、色の合わせ方や、肌に合った素材を自然と覚えていられるよう、親が小さいころにそうした感覚を教えてやることが大切なのだということでした。
「お客様」になる人の立場で、単に買って頂くその先のことまで考えてモノをつくるということ。これから地元食材を使った商品化にチャレンジする2人にとって良い刺激となる、モノづくりにおける大切な姿勢を学ぶことができました。
「おもてなしとは、お客様のことを好きになること」と三枝社長。相手に興味を持ち、もっと知りたい、もっとその人の為になることをしたい……と考えれば自然と、立ち居振る舞いは決まって来るものです。2人が今後、何か新しいものを生み出す過程でも、ぜひ、「この人・モノのことをもっと知りたい」と探求を進めれば、きっと良いものが出来るのではないか、と思われました。
さて、次回は、実際に店舗に立って接客を体験した午後をレポートします!
お楽しみに♪
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