2014年8月12日火曜日

「銀座あけぼの」で学ぶ、おもてなしの極意

こんばんは。

前回に引き続き、和菓子店 銀座あけぼの でのおもてなし留学レポートをお届け致します。

午前中の「おもてなしベーシック」指導が終わり、高校生も心の中で「おもてなし」とは何か、必死で消化しながら向かうお昼ごはんの時間です。

頭を使うと、お腹が空きますからね。 銀座のランチ、楽しみです♪

向かった先は「煉瓦亭」という明治期に始まる老舗洋食屋。
レトロで暖かな雰囲気に、みんなわくわくです。

一番人気は、ポークカツレツ。何とこのお店が発祥とのこと。

プログラム中はお互いに真剣で必死だったけど、お昼ごはんはフランクにお話ができていて、高校生と社員さんの距離も近づいたんじゃないかな、と思います。

高校生の気仙沼への思いを聞いて、あけぼののお二人も感動していたようでした。

そしてすっかりお腹いっぱいになったところで、お店に戻り次のプログラムへ。

外から帰ってきたのでしっかりと手を洗い、三角巾をつけ直し、きっちり整えて再開します。

午後一のプログラムは、「水ようかんの食べ比べ」。
まずは銀座あけぼのの水ようかんが、どんなこだわりを持ってどんな素材からできているのか、詳しいレクチャーをして頂きます。



何とあけぼのの「くちとけ水羊羹」は、あんこ・砂糖・寒天のたった3つの素材ができていて、他には何にも使っていないのだそうです。これには驚きました。でもだからこそ、素材の味が生きる。そこが一番大切なのだというお話をしてくださいました。

そしていよいよ食べ比べタイム!!
A・B・Cの3つの水ようかんを食べて感想を書き、どれがあけぼのの水ようかんか考えます。



実際食べてみると、一つ一つ特徴があり、「水ようかんってこんなに違うんだ!」と新発見。
ただ、どれがあけぼののものか?難しい…

何度も口に入れては首をひねり、もう一度食べてはまた分からなくなり、を繰り返し…


一通り食べ終わった後、3人に食べた感想を言ってもらいました。

寒天の触感はあるけど、その後すっと溶けるもの
しっかりとしていて甘みが強く、昔からの味と感じるもの
口に入れた瞬間にさっと溶けて流れていくもの

様々でありながらも、それぞれこのような感想を持ったようです。
そして正解は初めのA。
何と全員正解でした!!!

みんな優秀な舌をお持ちですね。すっかり水ようかん博士です。

間違えなくてほっとした…と一息つく高校生。


次のプログラムは「シズルトークをつくってみよう!」
シズルトークって何でしょう?聞いたこと、ありますか?

お菓子屋さんの店先でよく耳にする言葉にこんなものがありますよね?

「つるっとさわやか、○○ゼリーでございます」

この、「つるっと」です。
「つるっと」が、シズル。

【はてなキーワードより】
「シズル感」
食欲や購買意欲を刺激するような食品の活きの良さや瑞々しさと言った「おいしそうな感じ」のこと。五感を刺激するような感覚のこと。

この「シズル」を使った販促の言葉、「シズルトーク」を実際に自分達で考えて作ってみよう!というプログラムです。何だか面白そう!

まずは、先ほど食べた「口とけ水ようかん」を表す言葉を沢山考えてみます。

すっととける、口の中でふわっと広がる、みずみずしい、さらっと、甘すぎない…

沢山の言葉を3人が出してくれました。

そしてここから、いよいよシズルトーク作りです。

せっかくなので、3人別々のシズルトークで試食配りをしてみよう、ということで出てきた言葉を組み合わせて3つのシズルトーク作りに挑戦です。

これがなかなか難しい…

うーんどうしよう…と長いこと考え込む3人。



どれも使えそうだけど、どれが一番しっくりくるかな、と悩み悩んだ末できたのがこちらの3つ!

・すっきりさらりとみずみずしい! 「くちとけ水羊羹」でございます。
・お口の中で小豆がふわっと広がる、「くちとけ水羊羹」でございます。
・すーっとなめらか「くちとけ水羊羹」でございます。

どれも美味しそう…!!!
「くちとけ水羊羹」の涼しげな味や食感が伝わってきますね。

みんなそれぞれ、お気に入りのシズルトークを何度も何度も暗唱して覚えて…

いよいよ「銀座あけぼの」おもてなし留学の最後のプログラム。
試食配りの体験です。
実際に、店先に立って小さく切り分けた水羊羹の試食をおすすめします。

沢山のお客様の前に立って接客なんて、本当に緊張しますよね。
3人とも、すっかりどきどきそわそわです。
落ち着かない気持ちのまま、忘れないようにシズルトークを呟きながら上に上がってスタンバイ。
じゃんけんで順番を決めます! これも一つのイベントです。



そして1人ずつ、試食配りを体験します。



真夏の日差しが照りつける、暑い暑い銀座。
道行く人は皆、一刻も早く涼しい所へ逃げ込もうと眩しそうに早足で過ぎ去ります。
冷たい水羊羹も、歩くのに必死でなかなか受け取ってくれません。


でも、そんな中でもめげずに頑張るのが大事!笑顔を崩さず声を出して、狙ったターゲットにシズルトークで試食をおすすめ。


初めは緊張してなかなか声も出せない3人でしたが、やっているうちに少しずつ少しずつ慣れてきて、終わる頃には明るい笑顔で試食をお出しできるようになっていました。
お客様も試食が「おいしい!」と言って下さり、すっかりみんな嬉しそうです。



「銀座あけぼのおもてなし留学」の締めくくりとして、初めての和菓子屋さんでの接客。
大変貴重な体験をさせて頂いて、3人も大満足のようでした。



最後に今日一日を振り返って、
「おもてなし」ってどんなものだと感じた?と3人に聞くと、


「おもてなし」というのは、相手に気付かれないところにあるんだな、ということを学びました。看板を毎日実は磨いていることも、お客さんとして見ていると気付かないけれど、だからこそ意味があるのかも知れないと感じました。気付かなくても、そこでいつの間にかお客様が幸せな気持ちになっていることにすごく感動しました。

今まで分からなかったけど、お客様に対する細やかな気遣いが本当に大切だということを感じました。

今日初めておもてなしに関して色々なことを教わって感じたことは、細かい所やお客様に気付かれない所での、お客様を思いやった気遣いがあってこそ、「おもてなし」が生まれるのだな、ということです。

3人とも、自分達なりの「おもてなし」をしっかり心に落とし込むことが出来たようでした。
「銀座あけぼの」での、「おもてなし留学」。
朝から夕方まで、「おもてなし」でいっぱいの一日となりました。ここで学んだこと、これからの活動に限らず気仙沼での生活や、今後の将来まで、本当に活かせるものになったのではないでしょうか。

それでは、「銀座おもてなし留学」、銀座あけぼの編はこれにて終了!!

他チームの活動報告も、心から楽しみにしております♪


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