2014年9月23日火曜日

おもてなし留学「寿司幸本店」


寿司幸本店丸の内ビル店で「銀座のおもてなし」について高校生二人が学んできました。一流のお店の職人や従業員の方からどのようなことを感じ、学んできたのか報告したいと思います。


留学当日の朝はお世話になる寿司幸本店丸の内ビル店の寺田店長に宿泊場所まで迎えに来ていただきました。宿泊場所が築地に近いこともあり、移動を兼ねて築地市場について紹介を頂きながらの散策。距離にしてわずか数百メートルの散策でしたが築地の市場は食材だけではなく道具を探す職人、観光客などの多種多様な人達が集まる場所である事を教えていただきました。実際に歩くことで目で見て、耳で聞いて、市場独特の雰囲気を肌で感じることができました。

 そこから今回の留学先である寿司幸本店丸の内ビル店まではバスで移動。これから始まる「おもてなし留学」への期待を高めながら銀座の街の中を移動となりました。
 

【おもてなし留学開始】

お店に着くと従業員の方たちがテキパキと開店準備をこなしていていました。その開店前という雰囲気と、自分達がここで学ぶことを改めて実感した高校生たちは、期待と緊張でいっぱいのようでした。

早速エプロンをつけて開店準備に加わることに。任された仕事は「おしぼりの準備」。銀座寿司幸ではおしぼりは一つひとつ、手に取り目で見ておしぼりの状態を確認しながら、丸める作業をしました。おしぼり丸めるという一つの作業ですが、その中でチェックする際のポイントやきれいに丸めるコツなどを教えてもらい、おしぼりひとつがお客さんの手元に出るまでの流れを体験することで、表からは見えない配慮をひとつ知ることができました。また、作業に慣れてくると従業員の方と自己紹介や簡単に話をしながら作業をしました。



この時担当していただいた従業員の方とは年齢が近いこともあり、話しているうちに緊張がほぐれたようで、高校生は気になることをどんどん質問していました。「なぜ今の仕事を選んだのか」や「高校生の時はどんな学校生活を過ごしていたのか」など身近なところまで、自分たちに重ねながら、進路を選ぶうえで考えたことや高校生のころと今(働き出して)の生活の変化など聞くことができ、より働くということ高校を卒業した後に生活について具体的に考えているようでした。

開店前の準備として、まぐろの切り分けを見学しました。大きなブロックで納品されたものにたいして、お寿司としてすぐに提供できる状態の大きさに切り分ける作業を見学。部位や食材として使う時期により保管方法を変えるなどして一番良い状態でお客さんに出せるように努力していること。それに加え使う魚は時期により旬になる産地が異なるため、時期に合わせた産地の物を使用していること。その魚は長年付き合いのある業者さんからしか買わないことを聞き、食材に対するこだわりについて知ることができました。



この後はいよいよ開店。裏方での配膳の手伝いや皿洗いとホールでの仕事に分かれての体験となりました。この時はぴったりと高校生の様子は見ていたわけではないので詳しい様子を書くことはできませんが、どちら仕事についても従業員のみなさんから指導していただいたおかげでぎこちない感じではありましたが、一つひとつの仕事を確実にこなすことでできました。また、従業員のみなさんの仕事の速さを肌で感じることができ、普段の学校生活では学ことでのできない段取りの大切さやコミュケーションをとることの大切さを感じたようでした。



 

【おもてなしを受ける】

 お昼ごはんは特製のまぐろの漬け丼を頂きました。まぐろがおいしいのはもちろんなのですが、高校生たちはそれよりも卵焼きのおいしさに驚いていました。卵焼きはそれぞれにふたつあったと思うのですが「ひとつは最後に味わって食べる」と言って、最後に味をかみしめながら食べていました。
 そのあとはお店の周辺を知るということで丸の内ビルから東京駅までを散策。街並みをみながら、どんな場所にお店があるのかを改めて確認しながら案内していただきました。慣れない人ごみの中を歩いたせいか、お店での体験を終えた緊張感が解けたせいか少し疲れの様子が高校生に見えていたので、ゆっくりとお話をしつつ、あんみつを食べながら小休憩。この時は「おしぼりの準備」の時とは別の従業員の方に案内していただきました。この方も高校生とは歳の近い方だったこともあり、仕事についての話、休日の過ごし方などいろいろ話が盛り上がり、あっという間に時間に経っていました。
 この時もですが寿司幸本店丸の内ビル店への留学に加え、高校生が歳の近い従業員の方と直接話すことができたことは、彼女たちにとって進路を考えるうえで良い経験になったように思いました。このように配慮していただいたことに感謝しています。


 短い時間ではありますが、一流のお店で働く方々からお話を聞いたり、一緒に働くことで「おもてなし」とはどのような事なのか、高校生二名それぞれが考え感じたことと思います。と同時に地元(気仙沼)ならではの「おもてなし」や「良さ」を考えるきっかけになったようです。自分たちが体験した「おもてなし」を気仙沼でもきたらどんなに素敵なことだろうかと、わくわくしながらこの二日目の留学を終えることができました。
 今回私達を受け入れてくださいました寿司幸本店丸の内店のみなさま、貴重な経験をさせていただきありがとうございました。



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